刹那をクリッピング

思考のルーレットは幕を閉じる。
夢のような毎日は、続く永遠。
そのままとぐろを巻いて、つなぎ目のない毎日。
スタッカートを刻む、眠り。

空から降りてくる幾千のライン、
金。銀。蜘蛛の糸。
細く輝く光の糸。
紙。
濾過するみたいに。たくさん汚れて。だから、たくさん洗って。
あなたの今の心が、
無責任な現実や誰かの気まぐれでどうか、汚されませんように。

凪の輪郭、開け放つ音。
着地点からまさぐる、
喜びの放物線を描いて吊るす星座。
足を天に。
その指に沿うように窓の外に走る電線。
指で音符を置いていく。
ひとつ、ひとつ。
心臓の音にあわせ音符はそれぞれの音階を放ち、
メロディを創る。
頭のスピーカーで鳴らして。
外を見つめてる。
余韻はかすかに冷えた体を震わせ、
深く呼吸を促す。

思いは宙を舞って、
いたずらに消えたふりをする。
イミテーション
僕らは迷ってばかりで繰り返してばかりで、
だけど幾千の鼓動を重ねて、
光を感じて。
時を越えて。
他者と共有を可能にする。
めくるめく光、
それは刹那
全部全部抱きしめたい
指から出る色で、
キャンバスにクリップ

もうこれ以上逃げていかないで

2012/11/18